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<この文章は商業的な意図をもって書かれたものではありません> 紅い靴創作館 エッセイ 2013年01月20日 邦画七作 一挙鑑賞の記 今年に入ってから、「大鹿村騒動記」「12人の優しい日本人」「武士の家計簿」「アブラクサスの祭」「ディア・ドクター」「息子」「花のあと」と、邦画つまり日本で制作された映画を観ました。 映画を観る、といっても当世の習いで、自宅自室で、主にBSテレビ放映を録画して鑑賞。 なぜこの作品か、と言えば。まぁそれなりに、観たい観ておきたい、と取捨選択してはいるわけです。 週間テレビ番組表のチェックであらかじめ録画設定できる便利さが、わたし的な習慣になっている。 とはいえ放送してくれなければ観られないのではありますが。 であってみれば、洋画だってアジア物だって、混在録画されていることはいうまでもない。 で、ここでの話は邦画つまり日本映画、ということです。 先にあげたように、わたし的鑑賞に上映したものをみるごとく、あまりメジャーな話題の作品ではありません。 なかで比較的封切り宣伝されたものというと、「武士の家計簿」かな。つぎに「ディア・ドクター」か、古いけれど「息子」か。 「大鹿村騒動記」となると、映画そのもよりも、主演の原田芳雄氏が亡くなったがために昨年話題になった、という感じ。 また、「アブラクサスの祭」となると、これはもうきわめてローカルな福島県の誇る芥川賞作家「玄侑宗久」(げんゆう そうきゅう)氏の、同名小説。その県内ロケーション映画化、でしかないと言っては失礼なのだが。 小説作品、でいうなら、「花のあと」は、ほかにも話題をさらった映画化が多いかの藤沢周平の時代もの。武家の話です。けれど、これの作品を知るひとがどれほどか。 「12人の優しい日本人」は、アメリカ映画の古典的作品『十二人の怒れる男』のリメーク、日本パロディ版、三谷幸喜脚本もの。陪審員制度への疑問でしょうか・・ どの作品もそれぞれに個性的特異性があり、このところ日本映画好きなわたしはみな楽しめました。 みな、というがここにこれら複数作品名を、ただならべて終えるなどは失礼も甚だしいわけで、いずれ個々に感想など書き連ねたいと思うものです。 で、これら作品に共通するものは、といえば、時代は異なるものの、地方が舞台。東京都内または東京人が主、ということはない。 しいていえば、「息子」が東京に出向いた田舎の父親の話だけれど、東北から上京して、またふる里に戻るまでの数日だ。 そんなわけで、もうページ余白がなくなっちゃったけれど、どれもが観てるなかで、観終えてなお、考えてしまうことの多いこうした作品が、わたしは好きだということは言っておきたいのであります。 たとえば「ディア・ドクター」。 無免許医師が、おもしろ可笑しい鶴瓶氏により描かれているが。 知らぬこととは言いながら、さて、さほどの失態もなくそれなりに尽くしてくれた無医村民にとって、その医師はどう評価されるべきか…… というわけで、CG技術を駆使し、サラウンド、5.1チャンネルや7.1チャンネルの大音響重低音に埋まり込んでは、ああ面白かったのハリウッド的エンターテイメント快感とはまた別次元の、大人な人間的じっくり深さとでもいうべきもの。 それはそれなりの同国人おなじ民族でこそ共感し通じうるものが味わえて、嬉しいのでした。 |
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