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夢舟亭
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夢舟亭/浮想記(随想)
 




   ある国のトップの心に響く演説
                  2011年01月28日



 先日国際ニュースでアメリカの大統領の年頭の演説を見ました。

 どこもけして政治家にとって楽な国はないわけで、議場から議員はもちろん国民に向けた演説は、財政から防衛まで節減基調でした。

 けれどそういった演説の最後に以下の言葉によりアメリカがいかに自由で希望に満ちているかを訴えたのでした。


「この国は何でも可能な希望に満ちているのです。

 だからこそこの(有色人種である)私でさえ、いまこの(大統領の)席に立てたのです。

 また、ある労働者階級の息子が、今私の後ろに(議長として)座ることだってできているではないですか。(拍手とともに彼の笑む顔がアップで映る)

 そしてまた、バーの床磨きの少年だった男がいま、そこの下院議員議長として座っているでしょう。(彼も笑顔でアップ)

 つまりこの国は、普通の人が、頑張れる(希望ある)国なのです。

 この国は強いのです。

 サンキュー」

 大統領の話に喩えられた二人の議員は、嬉しさに目をちょっと潤ませ微笑んでガッツの拳。
 そうだオレは頑張ってきたんだ。大統領はそれをちゃんと知っていてくれたんだ・・と。

 場内がスタンドアップして拍手が沸いた。


 こういう心をくすぐり人を鼓舞するニクイ言葉。欧米の政治家は演説が上手いですよねぇ。

 そうそう大統領の就任演説は全国学生に見せることになっているとか。現オバマ大統領は故ケネディの演説で感動して政治を志したとか。

 今年頭のオバマ演説の後にCNNが行った調査では80%を超える共感があったとか。

 受け手としての言葉、発するがわとしての言葉。心温まる言葉。人の一生まで左右してしまう言葉。

 とても難しいことだけれど活かしたいものだと思わされました。


 
                <了>

   

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