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  減考揺思#111 (2025/03/01)

 燃え盛る火事場で被災者と取引交渉す。
 偉大、を標榜する大国の主が。

 そんな冷徹な状況に思えた。
 取り戻したいという「偉大」とはその程度の根性か、と。

 昨今、自分たちは歴史の線上に在るのだという思いをせつに感じている人は多かろう。
 アジアの片隅の田舎者古い男私自身もまた。

 歴史といえば過去の記録、古いイメージだ。
 しかし今、過去の記録を現出彷彿とさせるような報道があふれる。
 収束を見せず途方にくれて逃げ惑い、涙を拭おうともせずさまよう弱者の姿が。

 そうした様子は、不鮮明なモノトーンの昔の記録映像にこそあり。
 非民主時代の人びとは、軽薄無謀独尊リーダーの決断に人生を奪われ穢され生活は破壊。
 だが、民こそが主で平等、平和な世界となり、過去は歴史として、閉幕。

 しかし今、憎悪ぶつかる火花散るシーンがカラー映像に溢れ行き交う。
 知らぬは己ばかりかと感じるほどに、近年のも蔵出しされ、実はと報じられ。

 加えて今時刻も生身を裂き破壊し合う人々。
 これぞ歴史は繰り返し今も歴史のど真ん中。

 となれば歴史的惨劇の終末も在するはず。
 要となるリーダーが期待に応え舵をとると。

 が、劇画ドラマ似フィナーレとはゆかず。
 かのリーダーは奥目もなく自欲前面取引優先。相手の弱み傷口鷲掴み、となれば……。
   
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