・・・・
夢舟亭
・・・・


夢舟亭 メインページ 《幻考様思》
              過去掲載記録




幻考様思#94 (2024/09/10)

 朝の涼しさが戻って、ほっと一息。

 半袖日焼け肌に秋風を感じながらの散歩。
 公園前の道路。横断歩道に立ち左右確認。
 遠くに一台の車。
 まだ間にあおうし、こちら優先歩行者。見えていよう。さて踏み出そうか。

 ゆるいカーブが過ぎてようやく一直路。ゆるい下り走行は爽快。
 と、フロントガラスのはるか向こう正面に横断歩道。
 おりしも縞の白線へ踏みこもうと、男ひとり。ちぇっと舌打ち。
 クルマは見えていようし、まさか出るまい。
 さてアクセルかブレーキか。

 私に限らず大方がどちらの状況も経験していよう。
 立場が異なれば、そのときの自分が正義。
 つまり、どちらに立っても一理あり。

 酷暑の日々からの開放気分を、ここ数日の早朝の秋風に感じて。
 私などもつい心が緩み、秋気分に浸りつつ自己中心的に早る。

 この様な身近なコトに限らず、日々国内外から報じられる個人、民族、国家間の対立、その構図に。

 対立相手の意図、目的や真意その意味が認められず許せず。自論強行。

 相手が自分だったら。
 やはり自分もそう見えるか、そうするか。
 実際その立場に立たなければ分からない。
 ならAI型VR(バーチャルリアリティ)で。


*********<>*********


幻考様思#93 (2024/08/30)

 日本列島が壊れる。
 シーズンとはいえ再々の台風。

 故意にひとの意思によってコントロールされているかのよう。
 そう見える南から北へ日本列島縦断コース。

 その度に降水量が増し流水が溢れ風が暴れ、人命を奪い生活環境を破壊する。毎回、必ず。

 避難し仮設を設け復旧工事作業。
 昔からその繰り返し。この先もずーっと。

 この国は地震大国であるとともに、台風の通り道でもある。
 どれほどの人命犠牲を出し、いかほど労力と経費を流出したものか。

 それにしても「観測史上最悪」の度は増し続け、年々最悪記録更新。
 いったいどうなって収まり落ち着くのか。
 いや、収まることはないのだろう。

 さすがの人間様≠熨蜴ゥ然の猛威には打つ手なしか。
 多くの人々が逃げ惑っている。

 世界中同じように「史上最悪」風雨が襲っていると。
 そこで言われる「地球温暖化」が原因と。

 この自然の猛威には、干ばつの被害もあるという。水気なし。農作物なし。
 そういえば水産物、水揚げの種類や量にも変化があるとか。

 となれば、壊れているのは全地球か。
 ならば、壊したのは……。



*********<>*********


幻考様思#92 (2024/08/20)

 仏さんたちもお墓に帰って。
 お盆の後娑婆のわれらも平静をとりもどし。
 暑さ寒さも落ち着く彼岸に向かう。

 こころなしか今朝など外の空気も冷めて。
 季節の変化推移に気がつくのもこの齢か。

 思えば世の社会の歯車のころは、皆がみなそれぞれの役回りをこなし、日々効率向上に勤しんでいた。
 それはいつの時代も世界皆おなじこと。

 けれど今、一線を退いて幾年かが経って、わが身わが生活をながめれば。
効率的≠ニばかりに無駄を排する考えや動きを極力控えている。

 一度を二度にしても、再三再四の動きで完了する、というふうに。
 できるだけ自分自身の行動を促し増やすように心がけている。

 つまりは面倒な事と時、無駄なほど動きが増えるほど。
 体を使うことこそ身体機能の維持。

 つい、あれとこれは一緒に一度にできる、と考えて行動してしまう。
 せっかくあそこに行ったのにまた行かねば、などと効率の悪さを嘆き悔いる効率アップ癖。

 しかし面倒なことこそ体を動かすチャンス。
「ちょっとあれとって」と家人に頼むことは極力止め避け、自ら動く。
 無駄こそ宝、最良の健康薬。

 ここでハタと気づけば女性は長寿。
 家事片付けにと、足腰脳手指を駆使する。


*********<>*********


幻考様思#91 (2024/08/10)

 道草派。
 ワタシ的散歩のこと。

 少なくとも、早足派にあらず。
 身体鍛錬スポーツとはツユ程も考えてない。
 ただ快い朝風に吹かれるを良しとして。
 ゆっくり歩き時間を費やす。

 カメラをお供にし散策歩きが始まり。
 ポケットカメラから、生意気にも一眼へ。

 あっち眺め、こっちを撮って。
 風景から、野辺足元。四季折々の自然を、山に野原に林道に。

 職忙し現役の頃には思いもしなかった、そうした山川草木への関心を示し出し。
 それはこの脳内の大革命だったか、と散歩の小道で振り返る。

 いやしくも当時脳細胞は、電気原理と応用ソフトウェアその塵芥で埋め尽くされていた。
 春に夏にどんな草花が咲いて、秋冬の風景がいかなる色彩を見せるかなどは。
 埒外(らちがい)、ゼロ%興味なし。

 それが、小花ひとつの蕾に目を丸くして明日の開花を待ちのぞむ日が来る、などとは……。
 いやはや、人の意識変化というものは、分からないものでござります。

 今どきなら。真っ白いヤマユリの花びらが枯れ落ちて、硬く緑の実を結び。
 可愛い真っ黄色の月見草が朝夕に開き。
 その茎にピンクのヒルガオのつるが絡む。

 立秋とはいえまだ早朝からの日照り。
 帰宅後の水シャワーがたまりません。


*********<>*********


幻考様思#90 (2024/07/30)

 近年、夏の暑さは凄まじい。
 海に浮かぶこの島国でも40度を超えた。
 今後これが当たりまえという。

 当たりまえ、は降雨量も。
 線状降水帯として凄まじく。
 降るとなると南北地域を問わず大水害。
 台風と限らず季節不定に襲い、国民の命と財産を守るべき国も及ばず。

 暑さのほうは春先からすでに異常高温、いわゆる温暖化。
 自然環境破壊によるか、宇宙や地球の大きな寒暖うねりか。

 そんな中この地球、人間世界では4年に一度のオリンピックが開催。
 今回欧州はフランス、パリ市で。

 あいにくの雨天。
 ではあるが、そこは先進国、芸術文化をリードし続ける見事なセンスと手際。

 競技場ではなくオープンな市街すべてがステージ。
 世界からの選手団は大川の流れに乗って、両岸から湧き上がる大歓声を浴びて。

 川面は丸見え。さて観覧料は? などと貧しくも卑しい疑問。
 特別席でない限り、無料。
 自由・平等・博愛、を貴族階級から市民が掴み取り、謳っている国だもの。

 夏休みに読んで書いた読書感想文。
「ああ無情」こそあの国の作家の、「レ・ミゼラブル、貧しき人々」。
 真の、豊かさ、貧しさ、とはと今も思う。



*********<>*********


幻考様思#89 (2024/07/20)

 朝散歩の野原の公園を独り占め。

 年初の運動継続の誓いの太めの御仁も、この季節には目にせず。
 五月晴れGWに額に汗組の姿も今はなく。
 入れ替わった散歩やランニング人も、雨季と暑さを期に一層減って。

 雨上がりなどの早朝はもったいなくも、自然はてくてく歩きの℃рセけのもの。

 もっとも自然といっても昨今は野原歩き。山道林道へは週イチの控えめ。
$Xクマさんが出没するから。
 山中へ入るのは朝夕を避けて、熊除け鈴が必携アイテム。

 今どき山道はヤマユリが並び咲き、白い大輪で迎えてくれる。そちらへはカメラを背に。

 カメラといえば、このところ朝散歩の野草花は、ポケットのケータイ撮り。一眼は重い!
 以前に述べたが、昨今のケータイTELカメラ画質はかなりイケる。

 私のデジタルカメラ歴はけっこう古く、出回り初モノの30万画素から。
 仕事現役時代から持ち歩いていて、ちょっと時間があり、また気に留めた風景を。

 あれら数十年、画像は粗くはあるが被写体は、今と大差ないのが面白い。
 こうした嗜好の感覚というものはある年齢で決定してしまうものか。

 思うに、気付くと「もう午後4時か」の夢中人間で≠オょうもないコトに時間をロスする癖は、小学の頃すでにあったと今振り返る。



*********<>*********


幻考様思#88 (2024/07/10)

 この辺りで止(や)めれば良いものを。
 止められない、諦めない、訂正しない。

 口にせずにおけば良かった一言や、つい手を出したが芳しくないなどなど。
 即訂正し謝れば済むほどへ意地や我を通す。

 モノが解っているはずの年頃なのに、いや齢を重ねた御歳だからこそ人生経験やプライドが邪魔をする。

 落語に登場しそうな頑固爺さんを演じては人に不快感を抱かせたり。
 会話で要らぬ自慢を聞かせしらけさせたり。

 ま、そうした一般庶民の「たり」は一笑で済む場合もあろうが。

 長い経験から自信に満ちてほんの一仕事で済むと決断し、進めたことが。
 終わらず、こじれにこじれ長引き。
 果ては世界を巻き込み二分させ。
 数多の人命を奪い合う事態に発展。収束の見通しも立たず。

 とうなればシャレにならない。
 ならないが、そう見えることが今世界に溢れていまいか。

 億人もの民を動かし尊敬を集める地位が。
 見合わない狭量思考の末に、収集がつかず延々と。

 それほどではないにしても、耳を疑う庶民レベルの冗談戯言を真顔で放ったり。
 小汚い個人や集団の欲得に執着固執したり。

 となれば大きな影響を与えうる人間の言動は厳正中立なAI監視にすべきかもしれない。


・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・
[ページ先頭へ]    夢舟亭HOME    「創文館」    「随想」目次