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夢舟亭
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夢舟亭/浮想記(随想)


  映画「或る終焉」
             2017年 01月26日


 不治の病、その末期患者たちを介護する男の物語です。
 
 監督さんはメキシコの人で、アメリカのアカデミー賞受賞経験をもち、カンヌ映画祭でも授賞がある。
 そして今回当作品もカンヌで脚本賞。
 
 ドキュメンタリー作品かとまで思える内容には、自宅で人生最後を迎えようとしている患者たちを訪れて看る状況が映る。
 
 病末期の苦しみを抱えている人たちは、家族以上に介護の主人公の彼を待ちわびているし、頼っている。
 
 けれど、それに応えて手厚く気を配ればくばるほど、家族たちには警戒心などが湧く。やり過ぎだ、などと。
 
 となれば、勤め先の介護センターの職を解かれることにもなる。
 
 でも、彼は単独でもこの仕事を続ける。
 
 なぜにこれほどにも苦労が多く時間の自由も無いこの仕事を続けようとするのか・・・。
 
 それには過去に亡くした息子の死と関係があるようなのだが。
 
 
 苦しむ患者の思いに応える彼の思いと行いに考えさせられる映画でありました。
 
 それにしても欧米の作品を観ていつも思うのだが、あちらの俳優さんたちはなんでこれほどにも自然に役になり切ってしまえるのでしょう。
 

           <了>


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