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夢舟亭/浮想記(随想)
 

 
 

  BS-Dlife放映「コード・ブラック」
                  2018年 08月19日


 コード・ブラック、とは、BS放送”Dlife”チャンネルの緊急医療チームのドラマのこと。
 Dlifeチャンネルはディズニー放映の無料チャンネルだ。
 いうまでもなく、もちろんディズニー十八番(おはこ)のアニメーションものも多い。また海外ニュースもわたしにはありがたい。

 でもなぜか国内各局の番組表紙面には、この局のが載っていない。だからもったいなくも、あまり知られていないのかも。
 勝手な想像だが、例により国内局には煙い何かがあるのか。

 それはともかく地上TV放送をほとんど観ないBS好きのわたしは、この放送局の番組は録って観ることが少なくない。

 「ER緊急救命室」も好きだったが、以前にNHK−BSでひと通りは観ていた”再もの”なので、今は「コード・ブラック」にハマっている。

 「ER緊急救命室」は題名のごとく、緊急救急患者を扱う医療スタッフのドラマで、当初はとても新鮮であった。
 プロデューサーは、映画『ジュラシック・パーク』などの原作者マイケル・クライト。それだけに徹底して医療現場を再現していた。

 1996年日本放映開始だったが、単に医療環境のリアルさだけではなく、医療チームを構成する個々人の人間性や人間関係を、飾らず原寸サイズで表現されていた。
 マイケルクライトンが亡くなるまでシリーズが続けられた。

 で、今回の、この「コード・ブラック」だが、これもまた緊急医療チームのドラマ化だ。
 先の「ER」との違いはというなら、医療チームの負荷がいっそう過激になっている。
 米国の都会の、緊急医療班とはかようにも忙しいのかと驚く。
 同時に、運び込まれる患者たちの、負傷深手や病種の、凄さ多様さ。

 コード・ブラック、とは彼ら医療関係者の隠語らしく、緊急医療患者が多くて手にあまり、施しようもないほどの状況、をいうらしい。

 ちなみに、コード・レッドもあり、またコード・ブルーなどの語もあるそうな。

 コード・ブラックその名の通り、次から次へと患者が絶えることがないスクリーンは息もつけないといえば大げさか。

 その様子を、実に丁寧に尽きることのない緊急処置風景を、ドラマ映像化されているのが見所なのだ。

 それでいて、あわただしいにとどまらず、人種のるつぼの国の市民、患者それぞれの心情にもきちっと寄り添い、さらには医療スタッフの現場での素早い意見交換や衝突そして結論と、その間の各人の胸の内までが伝わってくる。

 こういう重複重層すれ違いするシーンの多い脚本というものはいったいどういう書かれ方をしているのか。
 あちらのお国の映像化の、その力量はたいしたものだとつくづく感じ入る。

 だから、「ER」にも感じたことだが、観ている時間が”濃い”のだ。

                <了>


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BS-Dlife「コード・ブラック」


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