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夢舟亭
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夢舟亭 創文館(随想・エッセイ)
 

   『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子)を読む
                         2022/10/01


 今回の芥川賞作品。
 167回目の今候補全て女性作とか。だからどうなのか、と話題。

 小説もまた世に連れて。世相を切り取るのだろうけれど。
 サラリーマンの日常、仕事風景を職場の人間関係から、描く。女性の目線と意識で。

 人によって見方考えは異なろうが、”仕事のできる人”と”優しく善い人”への評価の差は。自分本位か、同僚周囲への気遣いのどちらか。できる人への評価は。

 それは男女間や世代年齢、社会経験、業種によっても違いが出よう。
 そうしたあたりを、三者の絡みを中心に描かれ、今回も当然か天下国家の大事や世界動乱などとは無縁。
 読む私的には、そぉんなことドーでもイイ感じ、のレベルの些事。

 いや、そもそも今どきの企業の職場風景、人間関係とはかようなものか……。
 だッからニッポンの株が円がどんどん……、とまでは言わないけれど。
 ム。お歳がバレるか。

 とはいえ、そうしたものが今どきニッポン小説のネタになると知るのも、意味はあるか。世に連れ、なれば。
 なにせ芥川賞作品。戦後間もないあの受賞作だって多分、今の私のオツムなら当時とても読み解けなかったろうし。

 小説は、まして純文学ともなれば、何を描くかより、どう描くか、に意味在りという。
 実際、評者選者の意見もそうした点から語られている。つまりはその技量こそが当落の分かれ道。
 特に、心情、微妙な内心の機微、その納得感ありやなきや、などなど。

 表題は、皆が誰もが、という前文が付くような意味という。






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