・・・・
夢舟亭
・・・・

夢舟亭 創文館(随想・エッセイ)
 



映画『パラサイト半地下の家族』を視る
                  2020年08月14日


 パラサイト、といえばわが国で一般的には、引きこもって老親に寄生するように生きているイイ歳の無職の子のイメージがあるのだが。

 ここでのパラサイトは、家族全員で裕福な家庭に、ということになろうか。
 それも、たんに寄生するのではなく、各自がそれなりの役割を必死に働く。

 また、半地下、という住居は”床から地表面までの高さが、部屋の高さの半分未満”だそうで、多量の降雨時にはかなり流入する、きわめて湿気の多い所らしい。

 いうまでもなく貧した人たちの住まいということ。
 この韓国映画の主人公家族がそうした住居生活の人たちということ。

 貧すれば鈍す、というがこの家族の構成員はそうではなく。
 各自がそれぞれ一芝居打つことで、職を得る。それも”安売りしない”のがいい。

 そしてなにより、観るものをそこまで楽しませてくれるかというストーリー、その展開に驚く。つまりは面白い。

 詳しくは観てのお楽しみだが、映画を視る人ほど、この作品を称えるようなのだ。
 
 フランスのカンヌ国際映画祭で[最高賞]パルムドールを得た。

 また第92回アカデミー賞で「作品賞」を受賞。
 加えて、監督賞、脚本賞、国際(長編)映画賞(前年まででいう外国語映画賞)までも射止めた。

 貧者物といえば、わが国の『万引き家族』があったが、映画好きの向きには、共にアジア発でヨーロッパ高評価、という点を見比べるのも一興かとおもう。



・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・

・・・・
夢舟亭
・・・・
[ページ先頭へ]    夢舟亭HOME    「創文館」    「随想」目次