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Windowsアプリケーションのメモリ使用制限

http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/special/whatiswin2k_rev1/server4.html

Windows 2000 Serverの上位製品として、スケーラビリティや可用性(アベイラビリティ)に優れた、Windows 2000 Advanced Serverが用意されている。Advanced Serverでは、最大ユーザーメモリ空間/物理メモリサイズの拡大、SMPのサポートCPU数の強化や、クラスタリング機能などが追加されている。
Windows 2000 Server Advanced Server
最大SMP CPU数 4CPU 8CPU
最大ユーザーメモリ空間 2Gbytes 3Gbytes
最大物理メモリサイズ 4Gbytes 8Gbytes
AWE API
PAE X86 ×
クラスタリング ×
Windows 2000 ServerとAdvanced Server

 最大ユーザーメモリ空間というのは、アプリケーションプログラムが利用できるコードやデータ、スタック、ヒープなどのメモリ空間のサイズの合計のことであり、従来のWindows NTでは1プロセスあたり最大2Gbytesまでに制限されていた(x86 CPUのアドレスビット幅は1セグメント当たり32bitあるので、これは全アドレス空間4Gbytesの半分のサイズにあたる)。Windows 2000 Advanced Serverでは、カーネル部分のメモリ空間を1Gbytesに縮小し、ユーザーメモリ空間を最大3Gbytesに増加させている。これにより、大きなアプリケーションでも実行しやすくなった。この機能を「Application Memory Tuning(もしくは4Gbytes Tuning)」という。

 最大物理メモリサイズは、システムに実装することが可能な(Windowsが認識可能な)物理メモリの最大サイズのことである。Pentium Pro以降のCPUでは、物理的なアドレスラインは36bitあるが(Pentiumまでは32bit)、この機能を使ってシステムに最大8Gbytesまでのメモリを実装し、それをWindows NTシステムから利用できるようにするための機能がPhysical Address Extension X86(PAE X86)である。また、2Gbytes(もしくは3Gbytes)のユーザーメモリ空間だけでは扱えないような巨大な物理メモリを直接利用するためのAPIとして、Address Windowing Extensions(AWE)というAPIがある。AWEとは、巨大な物理メモリの一部をユーザーメモリ空間中のウィンドウにマッピングさせて利用する機能であり(MS-DOS当時のEMSメモリなどと同じ考え方)、NT 4.0 サービスパック3以降で利用可能であるが、これら2つの機能を組み合わせることにより、Advanced Serverでは、より巨大なアプリケーションを動作させやすくなっている。

[カテゴリ: OS > Windows]

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最終更新時間:2008年05月25日 22時57分14秒